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好きなときに好きなジャンルを書き綴る、よろずサイト 現在はギアス中毒者。
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「え?知らなかったの?」
まるで知っているのが当たり前かのように、ミレイはスザクに対して驚いていた。
すでにそれは生徒会の常識である。

『ルルーシュ・ランペルージは動物と会話ができる不思議系』

そんなこと、転校して間もない彼が知るわけが無い。
だが、スザクは幼馴染である。
何故知らないなどということが出てくるのか。
スザクは7年前のことを思い出す。
喧嘩なんてしょっちゅうしていたし、苛められていたら、守ることもしばしばあったし。
一緒に、魚釣ったりもしたけど…。
動物と話しているという思い出はない。
確かに、よく猫とか犬とか鳥とか寄ってきたけど。

「ほら、鳥達がナナリーともお話したいって言ってるよ」

「泣かないで。ほら、この猫達だって慰めようと必死だ」

「お兄様、ネコさんたちがお礼をしたいんですって」
「…そこまでのことをしていないだろうに、お前たちも律儀だな」


…あれは、妹ナナリーに合わせていたのではなく、話していたから出てきた言葉だったのか。
今更ながら、スザクは思った。
7年目の真実。
何故か、スザクは頭を抱えたくなった。
この真実に早く気付いていれば、昔のうちに猫語を習得して、猫達と仲良くなれたのに。

「意外だよな~、スザクが知らないって」
「そうそう、結構なんでも分かっちゃう仲じゃない?幼馴染ってすごいなあって何度か思うし…羨ましいとか思っちゃうし」

リヴァルとシャーリーが生徒会の資料と睨めっこしながら、そんなことを言ってくる。
ニーナはいつものようにパソコンで仕事しているし、我が学園の生徒会長は優雅に紅茶を飲んでいる。
カレンはあまりこっちの話を気にしないのか、一生懸命仕事をしている。
…だが、不思議系というのはカレンも初めて聞いたらしく、その一瞬持っていた書類がバサバサっと落ちた。
どうやらそれほどの衝撃をカレンに与えたらしいが、その後は特にペースを崩すでもなく黙々と仕事をこなしている。
スザクも資料と睨めっこしつつ、先日の衝撃の話をしたのだが。
この生徒会では知っていて当たり前の事柄だったか。

「まあ、実際本当に話せているのかなんて、私達には確認しようがないんだけど。なんといっても私達は動物の言葉は分からないわけだし」
「そうなんだよなー。でも見るからに会話成立してるし」
「ナナちゃんなんか、得意気に言ってたし。『自慢なんです』って。ああ、でもあれって傍からみたらさ、独り言言っている可愛そうな人に見えなくも無いのよね」
「そうそう。まあ、だから、ルルは人前ではやらないんだけど。ここでは別。だってばれてるし」
「ああ、そう」

先ほどとは違い、リヴァルとシャーリーとスザクの手は完全に止まった。
話の方に集中してしまった証拠だ。
そんな話をしていて、スザクはあれっとふと引っかかりを感じた。

「じゃあ、アーサーの名前ってルルーシュ通せばすぐに解決できた問題なんじゃないですか」
「ああ。そうよねえ。でもね、ルルちゃんは何も言ってくれないし。それにね、ルルちゃんってば」

『俺は別に困らないので、好きにどうぞ』

「ですって!ああ、ったく。協調性にかける男はこれだから困るわ!!」
「はは…」

そこまで、話して、ミレイは紅茶のカップをがしゃんとテーブルに置く。
それが合図かのように、生徒会室の扉が開いた。

「協調性がなくて悪かったですね、会長。それにあの時こうも続けましたよね。アイツはどんな呼び名でも心がこもっていれば喜んですべての名を受け入れいると」
「言ったわね。だけど、そんないくつも名前があったらアーサーだって困りものでしょ」
「…まあ、ルルーシュ2世はやりすぎですね。ある意味、あそこでナナリーが来てくれたのはよかったですね。それがなくともスザクが言ったでしょうが」
「ルルーシュ!」
「ほんとのことだろ。それより、手が止まっているぞ。仕事をまともにやっているのはカレンとニーナだけだな。…会長にいたってはなに1人でのんきにお茶のんでるし」

そういうと、ミレイはにっこり笑った。

「だって、ルルちゃん待っていたんだもの。ルルちゃんがやったほうが何事もはかどるし♪」
「何、人に仕事押し付けようしてるんですか。…アーサー、お前は何もしなくてもいい。気持ちだけで充分だ」

いつの間にかアーサーはルルーシュの足に擦り寄ってきた。
それを困った様子で、ルルーシュは話しかける。
それを見ながら、スザクは溜息をつくしかなかった。



「ああ、僕も猫と心を通い合わせたい」






**************************

『意外性シリーズ』でいいですか?
基本、ここのルルは不思議系ですね。
そしてレッツほのぼの。
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それは衝撃として、僕の前に現れた。
軍の仕事は昼までだったスザクは、午後は学校に来ていた。
そしていつものようにクラブハウスに顔を出す。
それがいけなかったのか。
いや、ある意味、彼の新たな一面が見れたのは幸運だったのか。
「アーサー。お前はなんでそこまでスザクを嫌う」
聞こえた言葉は親友のもの。
ドアを開けようとして、スザクはドアノブに手をかけるところで止めてしまった。
「…そこまで言うか?」
次に聴こえたのは飽きれた様に言う彼の言葉。
「分かった。確かに、お前の言うことも分からないでもない…だがな、…分かっててやってるのか?」
諦めたような、喋り方。
話している相手は、アーサーだろう。
さっきから、タイミングよく、まるで本当に話でもしているかのように鳴き声が聴こえる。
だが、あのルルーシュが猫と会話なんて。
衝撃だ。
それしかいえない。
だが、彼の妹や異母妹は猫語を駆使して、会話を成立させる。
それを思えば、不思議なことではないのかもしれない。
そんなことを考えていると、内側からドアが開けられた。
「それで、お前はいつまでそこで俺達の会話を聞いているつもりだ?」
苦笑しながら、ルルーシュはそこに立っていた。
「え?…あ、ごめん!」
何に対して謝っているのか自分でも分からず、ともかく頭を下げる。



ルルーシュが紅茶を入れるのを横でみながら、スザクはまたさきほどのことを考えていた。
だが考えていても埒が明かないと、思い切って聞いてみることにする。
「ねえ!ルルーシュ!!」
「なんだ?」
どこか、思いつめたような喋り方をすれば、返ってきたのは淡々とした応え。
「あ、あのさ。猫とお話できるの?!」
「・・・・・・・・・・・」
「にゃあ」
「いや、お前が言ったところで、スザクは理解しないぞ」
やっぱり分かるらしい。
それが答えでもあるかのように、やはりスザクは衝撃を受ける。
「はあ、…まあ、分かるな」
「…それは、皇族だから?」
「いや、皇族は関係ないな。まったく。何故だ?」
「だって、ナナリーも猫語駆使して会話してたじゃない!」
「ああ…教えたのは俺だからな」
「お…っ!!」
紅茶を飲みながら淡々と答えるルルーシュ。
スザクは出てくる言葉にさらに衝撃を受ける。
「ナナリーがな、何を話しているか理解したいというからな。以前、コツだけ教えた。もう1人の異母妹と一緒に」
どうやら第3皇女もルルーシュから教えてもらったことがここで発覚。
猫語を教えるルルーシュを想像し、ありえないと思い、頭を抱える。
「ルルーシュって、そんなファンシー思考だっけ?」
「事実だ。そんな思考は持っていない。いたって現実主義だ」
「…じゃあ、本当に猫語が分かるんだ。もしかして、他の動物も分かったりするの?」
なんとなく、この分じゃ他のも分かってそうだなと思いつつ訊いてみる。
「まあ、大体は分かるな。人間と違って思考が簡単に出来ているせいか、意思の疎通は図りやすい」
「…すごいね」
スザクは思う。
人間離れした体力だと。化け物じみているとよく言われているが、ルルーシュ。
君もそうとうだよ。


そう思っている横では、さらにアーサーとルルーシュが会話を広げている。
傍から聞いていると、猫に話しているかわいそうな人だ。
だが、理解している。
そしてふと思う。
「ねえ、僕にも教えてくれる?」
「教えたところで、意思の疎通が図れるか分からないぞ。お前、相当に嫌われているようだからな」



だったら一生懸命、誠心誠意込めて、意思の疎通はかるから!!

その言葉はどこか悲痛な叫びにも似ていた。










**************

一期のどこか。初期。平和な日常バンザイ。

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緋沙羅
性別:
女性
自己紹介:
現在、ギアス中毒。
遙かの敦盛を救いたいがためにいつの間にやらネオロマンサー。
友人曰く、可愛そうなキャラが好きらしい。
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